賃貸でも壁を傷つけない!突っ張り棒と棚板で創る、夫婦のためのミニマル共有ワークスペースDIY
導入:賃貸でも諦めない、夫婦の共有ワークスペースの夢を叶える方法
ご夫婦で在宅ワークをされる方、あるいは趣味の時間を共有される中で、「二人で使えるワークスペースがあれば」とお考えではありませんでしょうか。しかし、賃貸物件の限られたスペースや、「壁に穴を開けられない」「DIYは難しそう」といった不安から、なかなか一歩を踏み出せずにいるかもしれません。
本記事では、そのようなお悩みを抱えるDIY初心者ご夫婦のために、壁を傷つける心配がなく、手軽に実現できる「突っ張り棒と棚板を活用したミニマルな共有ワークスペース」のDIYアイデアと、その具体的な作り方を詳しくご紹介します。この記事を読み終える頃には、「これなら自分たちにもできそうだ」と、きっと前向きな気持ちでDIYに挑戦いただけるでしょう。
具体的なDIYアイデア:突っ張り棒式簡易壁面デスクの作り方
今回ご紹介するのは、強力な突っ張り棒を複数本組み合わせ、そこに棚板を渡すことで簡易的ながらも機能的なワークスペースを作り出す方法です。賃貸物件でも原状回復が容易な点が大きな魅力です。
1. 基本となる「突っ張り棒式簡易壁面デスク」の構造
このアイデアでは、床と天井、または壁と壁の間に突っ張り棒を垂直または水平に設置し、それらを支柱やフレームとして活用します。そこにデスクとなる棚板を固定することで、省スペースかつカスタマイズ可能なワークスペースが生まれます。
2. 準備:場所の選定と正確な採寸
まずはワークスペースを設けたい場所を選定します。リビングの一角、寝室の壁際、あるいは廊下のデッドスペースなど、夫婦で利用しやすい場所を検討してください。場所が決まったら、メジャーを用いて設置箇所の高さと幅を正確に採寸します。特に高さは突っ張り棒の選定に直結するため、数箇所測り、最も短い寸法を基準にしてください。水平器(スマートフォンのアプリでも代用可能です)で壁や床の傾きも確認しておくと、より安定した設置に繋がります。
3. 材料の選定と購入
- 強力突っ張り棒(2〜4本):
- 耐荷重が高く、安定性に優れたものを選びます。一般的な突っ張り棒よりも、平安伸銅工業の「強力突っ張り棒」や、突っ張り式DIYパーツ「ラブリコ」「ディアウォール」の突っ張り棒タイプなどがおすすめです。
- 設置したい幅や高さに合わせて、伸縮範囲を確認して選びます。
- ホームセンターやオンラインストアで購入できます。
- 棚板(デスク天板用、必要に応じて収納棚用):
- 軽量で扱いやすく、強度のある集成材やパイン材が適しています。
- 厚みは1.5cm以上を目安に、幅と奥行きは確保したいワークスペースのサイズに合わせて選びます。ホームセンターでは希望のサイズにカットしてもらえるサービスもあります。
- 自然な木目のものをそのまま使用したり、お好みの色に塗装したりすることも可能です。
- ホームセンター、木材店、オンラインストアで購入できます。
- 棚受け金具(クランプ式または専用棚受け):
- 突っ張り棒を傷つけずに棚板を固定できるクランプ式の金具が賃貸向けには最適です。突っ張り棒の太さに合うものを選びます。
- 突っ張り棒のブランドによっては、専用の棚受けパーツが用意されている場合もあります。
- ホームセンター、オンラインストア、100円ショップ(簡易的なもの)で購入できます。
- 滑り止めシート(任意):
- 突っ張り棒の接地面の滑り止めや、床・壁の保護のために使用します。
- 100円ショップやホームセンターで購入できます。
4. 工具の準備
- メジャー
- 水平器(またはスマートフォンアプリ)
- プラスドライバー、または電動ドライバー(棚受け金具の固定用)
- 軍手(作業中の手の保護のため)
- カッター、またはのこぎり(棚板を自身でカットする場合)
5. 製作チュートリアル:ステップバイステップ
ステップ1:突っ張り棒の設置 選定した場所に突っ張り棒を設置します。垂直に立てる場合、床と天井の間に、水平に渡す場合は壁と壁の間に設置します。最も重要なのは、突っ張り棒がしっかりと固定され、ぐらつきがないかを確認することです。水平器を使用して、まっすぐに設置されているかを必ず確認してください。滑り止めシートを挟むと、より安定性が増し、壁や床の保護にも繋がります。
ステップ2:棚受け金具の取り付け 設置した突っ張り棒に、棚受け金具を取り付けます。クランプ式の場合は、突っ張り棒を挟み込み、ネジでしっかりと固定します。デスクとして使用する棚板を置く位置に合わせて、左右の突っ張り棒に同じ高さで取り付けてください。複数本を支柱として使用する場合は、等間隔に配置し、それぞれの高さが揃っているか確認します。
ステップ3:棚板の設置 棚受け金具の上に棚板を置きます。棚板が安定しているか、ぐらつきがないかを確認してください。可能であれば、棚板と棚受け金具をさらにネジで固定すると、より強固なワークスペースになります。この際、棚板の裏側から短めの木ネジで固定すると、表面にネジ頭が出ず美しく仕上がります。賃貸で棚板に穴を開けたくない場合は、滑り止めシートを挟んで置くだけでも一定の安定性は得られます。
ステップ4:ワークスペースのカスタマイズと仕上げ 基本のデスクが完成したら、小物収納や照明などを追加して、使いやすくおしゃれな空間に仕上げていきます。 * 収納の工夫: 突っ張り棒にS字フックを掛けて小物入れを吊るしたり、小型のシェルフを設置したりすることで、収納力を高めます。 * 配線の整理: デスク周りのケーブルは、結束バンドやケーブルクリップを使用してきれいにまとめると、見た目もすっきりし、作業効率も向上します。 * 照明: クリップ式のLEDライトなどを取り付けると、手元が明るくなり、作業がしやすくなります。
費用目安
今回ご紹介したDIYにかかるおおよその費用目安は、5,000円から15,000円程度です。 * 強力突っ張り棒(2〜4本): 1本あたり1,500円〜3,000円 * 棚板: 2,000円〜5,000円(サイズや材質による) * 棚受け金具(クランプ式): 1個あたり500円〜1,000円 * その他(滑り止めシート、ネジ、塗料など): 数百円〜数千円
ご自身の予算や作りたい規模に合わせて、材料を選んでみてください。
DIYのポイントと注意点
- 耐荷重の確認: 使用する突っ張り棒や棚板にはそれぞれ耐荷重があります。安全に利用するため、必ず製品の仕様を確認し、その範囲内で使用してください。特にPCなどの重いものを置く場合は、余裕を持った耐荷重の製品を選ぶことが重要ですし、複数の突っ張り棒で支えることで安定性が増します。
- 水平・垂直の徹底: 突っ張り棒が傾いていると、全体が不安定になり危険です。設置時には必ず水平器を使用して、まっすぐに固定されているかを確認してください。
- 賃貸物件での原状回復: 突っ張り棒を使用する際も、壁や床に直接跡が残らないよう、滑り止めシートや保護パッドを挟むことを推奨します。また、無理な力をかけすぎると壁紙がへこむ可能性もありますので、締め付け具合には注意が必要です。
- 安全な工具の使用: 電動ドライバーなどを使用する際は、取扱説明書をよく読み、安全に配慮して作業を行ってください。軍手の着用も怪我の防止に役立ちます。
完成イメージと活用例
完成した突っ張り棒式簡易壁面デスクは、ミニマルながらも機能的な夫婦の共有ワークスペースとして活躍します。
- 夫婦それぞれのスペース確保: 広めの棚板を使用すれば、隣り合って作業することも可能です。パーテーションとなる小物や観葉植物を置くことで、各自の集中できるスペースを緩やかに区切ることもできます。
- 多様な活用方法: PC作業だけでなく、読書スペース、趣味の手芸スペース、書き物スペースなど、夫婦のライフスタイルに合わせて柔軟に活用できます。
- おしゃれな空間演出: デスクライトや小さな観葉植物、お気に入りの雑貨などを置くことで、ワークスペースを自分たち好みの空間に演出できます。突っ張り棒や棚板の色を部屋のインテリアに合わせることで、統一感が生まれ、おしゃれ度が向上します。
まとめ
賃貸だからと諦めていた夫婦の共有ワークスペースも、突っ張り棒と棚板を活用すれば、壁を傷つける心配なく、手軽に実現可能です。DIY初心者の方でも、本記事でご紹介したステップを踏まえれば、きっと成功させることができるでしょう。
ご夫婦で協力し、使いやすさとデザイン性を兼ね備えたオリジナルのワークスペースを作り上げてみてください。DIYを通じて、お二人の暮らしがより豊かになることを願っております。